営業の流れをステップごとに解説する科学的手法【保存版】

営業で結果が出ずに悩んでいませんか?お客さんに嫌がられているのではないかと不安になったり、同期との差に焦りを感じたりしているのではないでしょうか。

「同期はどんどん成績を上げているのに、自分だけ取り残されている」「家族を養うためにも、もっと稼げるようになりたい」「上司や同僚から認められる営業マンになりたい」そんな切実な想いを抱えながら、毎日営業活動に取り組んでいることでしょう。

実は、営業は才能や特殊な技術ではなく、正しい手順と再現性のある科学的な手法を身につければ、誰でも必ず結果を出すことができます。私は営業の世界で30年間活動し、プレイヤーとして15年、マネージャーとして15年の経験を積んできました。その中で数百名の営業マンを指導し、多くの「売れない営業マン」を「売れる営業マン」へと変貌させてきました。

想像してみてください。月収100万円を安定的に稼げるようになったあなたの生活を。家族に経済的な心配をかけることなく、子供に質の高い教育を受けさせ、年に数回は家族旅行を楽しむ。そして何より、営業という仕事に誇りを持ち、お客さんから感謝される毎日を送る。そんな人生が、この記事を読むことで現実のものとなるのです。

営業には明確な流れとステップが存在します。この流れを正しく理解し、各ステップでのポイントを押さえれば、初回接客から安定的に成約を取れる営業マンになることは十分可能です。

本記事では、個人営業における具体的な5つのステップと、それぞれの段階で絶対に外してはいけないポイントを詳しく解説します。また、多くの営業マンが陥りがちな間違いや、営業を通じて人生を変えるマインドセットについてもお伝えしていきます。

この記事で分かること
  • 個人営業における具体的な5つのステップとその実践方法
  • 営業が「サイエンス」である理由と再現性のある手法
  • 各ステップで絶対に外せないポイントと成功のコツ
  • 営業マンが陥りがちな3つの間違いとその回避方法
  • 営業を通じて人生を変える堤式マインドセットの考え方

1.営業の流れ5ステップを完全解説

営業活動には明確な流れが存在します。この流れを理解せずに闇雲に活動しても、効率的に成果を上げることはできません。

個人営業において最も効果的な流れは、事前準備から始まり、初回接客、ヒアリング、提案、そしてクロージングという5つのステップで構成されています。重要なのは、9割の顧客は初回接客で購入を決めるという事実を理解し、初回接客に全力を注ぐことです。

それでは、それぞれのステップについて詳しく見ていきましょう。

1-1.【Step1】事前準備でお客さんを見極める

営業の成果は事前準備で決まります。トップセールスが必ず行っているのが、徹底的な事前準備です。

まず重要なのは、お客さんの背景情報を可能な限り収集することです。どのような理由で商品やサービスに興味を持ったのか、予算はどの程度なのか、決定権者は誰なのかを事前に把握します。

さらに、購入意思のあるお客さんかどうかを見極めることが最も大切です。購入意思のないお客さんにどれだけ時間をかけても成果は出ません。逆に、購入意思のあるお客さんに集中することで、効率的に結果を出すことができます。

1-2.【Step2】初回接客で信頼を勝ち取る

初回接客は営業活動において最も重要な局面です。なぜなら、お客さんの期待が最も高まっているタイミングであり、同時に警戒心が最も低いからです。

ここでのポイントは、雑談を最小限に抑え、いきなり本題に入ることです。お客さんは効率を重視しており、回りくどい話を望んでいません。「本日は何のためにお越しいただいたのですか?」と直接尋ねることで、購入意思を持つお客さんはスムーズに話を進めてくれます。

また、初回接客では見た目と第一印象が極めて重要です。人は出会って数秒で判断を下すため、身だしなみを整え、自信を持った態度で臨むことが不可欠です。

1-3.【Step3】ヒアリングでニーズを引き出す

信頼関係を築いた後は、お客さんの本当のニーズを引き出すヒアリングに移ります。ここでは表面的な要望だけでなく、深層にある本音を聞き出すことが重要です。

効果的なヒアリングのコツは、オープンクエスチョンを使いながら、お客さんの話を最後まで聞くことです。そして、お客さんの言葉を「オウム返し」することで、話を聞いていることを示し、親近感を生み出します。

また、お客さんの優先順位を整理することも大切です。すべての要望を叶えることは現実的ではないため、「絶対に外せない要望」と「優先度の高い要望」を明確にしておきます。

1-4.【Step4】提案で価値を伝える

ヒアリングで得た情報をもとに、お客さんにとって最適な提案を行います。ここでのポイントは、商品説明よりも購入後の生活を具体的にイメージしてもらうことです。

単に商品の特徴を羅列するのではなく、「この商品を購入することで、お客さんの生活がどのように変わるのか」を伝えます。例えば、住宅営業であれば「この間取りなら、お子さんも安心して快適な毎日を過ごせますね」といった具合に、お客さんの感情に訴える提案を心がけます。

また、提案は3案までに絞ることが効果的です。選択肢が多すぎると迷ってしまうため、お客さんが選択しやすい環境を整えることが大切です。

1-5.【Step5】クロージングで契約を決める

最終段階のクロージングでは、初回接客で契約を目指すことが重要です。多くの営業マンは次回アポを取得することを目標にしてしまいますが、これは大きな間違いです。

お客さんは詳細な情報を求めて来店しており、初回接客で十分な情報を提供できれば、その場で契約に進むことも十分可能です。そのためには、見積書や契約書類を事前に準備しておくことが不可欠です。

クロージングでは沈黙を恐れてはいけません。沈黙は顧客が真剣に検討している時間であり、話し続けることで思考を妨げてしまう可能性があります。

具体的なクロージングの話法として、以下のような段階的なアプローチが効果的です。まず「この内容で、ご不明な点はございませんか?」と確認します。次に「いかがでしょうか、お気に召していただけましたでしょうか?」と感想を聞きます。

そして最も重要なのが、「それでは、こちらでお手続きを進めさせていただいてよろしいでしょうか?」と具体的に契約を提案することです。この時、自信を持って穏やかに、しかし確信を込めて伝えることが大切です。

2.営業が「サイエンス」である理由とは

ここまで営業の基本的な流れを解説してきましたが、なぜこの手法が効果的なのでしょうか。それは、営業が感情論や根性論ではなく、科学的で再現性のある技術だからです。

営業を「サイエンス」として捉えることで、誰でも一定の成果を出すことができるようになります。では、なぜ営業がサイエンスなのか、その理由を詳しく見ていきましょう。

2-1.才能ではなく再現性のある技術

多くの人が営業を「才能が必要な仕事」だと誤解していますが、これは間違いです。営業は正しい理論とテクニックを学べば、誰でも結果を出すことができます。

口下手だから営業に向いていない、メンタルが弱いから成果が出ないといった考えも根本的に間違っています。営業で重要なのは、お客さんのニーズを正確に把握し、それに対して適切な解決策を提示することです。

実際に、私が指導してきた数百名の営業マンの中には、当初「営業に向いていない」と思われていた人たちも多数いました。しかし、正しい手法を身につけることで、全員が一定の成果を出せるようになったのです。

2-2.9割の顧客は初回で購入を決める事実

営業における最も重要な事実は、高額商品の購入決定の9割は初回接客で決まるということです。これは私の30年間の経験から導き出された確実なデータです。

お客さんは来店する前に、すでにインターネットで情報収集を済ませています。そのため、初回接客時には購入に対する期待が最も高まっている状態なのです。この期待に応えられるかどうかが、成約の分かれ目となります。

一度でもお客さんの期待を裏切ると、購入意欲は急激に下がり、他社に流れてしまいます。だからこそ、初回接客に全力を注ぐことが営業成功の鍵となるのです。

2-3.凡人営業とトップセールスの決定的な違い

凡人営業とトップセールスの違いは、アプローチの仕方にあります。凡人営業は全てのお客さんに同じ労力を注ぎ、結果的に購入意思のあるお客さんを逃してしまうことが多いのです。

一方、トップセールスは購入意思の高いお客さんを見極め、そこに一点集中します。この「見極め」と「一点集中」により、効率的に成果を出し、余った時間を有意義に使うことができます。

重要なのは、これらはセンスではなく誰にでも習得可能なスキルだということです。正しい見極めの技術を身につければ、新人でも効率的に成績を上げることができるのです。

3.各ステップで絶対に外せないポイント

営業の基本的な流れと、それがサイエンスである理由を理解していただけたと思います。では次に、各ステップにおいて絶対に外してはいけない具体的なポイントについて解説していきます。

これらのポイントを押さえることで、営業活動の質を飛躍的に向上させることができます。

3-1.事前準備で差をつける3つの要素

事前準備において最も大切なのは、情報収集の質と深さです。表面的な情報だけでなく、お客さんの本当の動機まで把握することが重要です。

効果的な事前準備を行うために、以下の3つの要素が不可欠です。

事前準備で差をつける3つの要素
  • お客さんの本当の動機を理解する
  • 予算の目安と求める価値を把握する
  • 決定権者が誰なのかを明確にする

それでは、それぞれについて詳しく見ていきましょう。

お客さんの本当の動機を理解する

まず、お客さんがなぜ今このタイミングで商品を検討しているのかを理解します。引っ越しの予定があるのか、家族構成に変化があったのか、現在の状況に何らかの不満があるのかを事前に調べます。

予算の目安と求める価値を把握する

次に、予算の目安を把握します。これは単に「いくらまで出せるか」ではなく、「どの程度の価値を求めているか」を理解することです。高額な商品を求めているお客さんに、安価な商品ばかり紹介しても満足していただけません。

決定権者が誰なのかを明確にする

最後に、決定権者が誰なのかを明確にします。資金提供者と決定権者が異なる場合は、初回接客の戦略も変わってきます。

3-2.初回接客で失敗する営業マンの共通点

初回接客で失敗する営業マンには、明確な共通点があります。最も多いのが、世間話に時間をかけすぎることです。

お客さんは貴重な時間を割いて来店しています。にもかかわらず、天気の話や趣味の話ばかりしていては、お客さんは「この営業マンは頼りにならない」と感じてしまいます。雑談は全体の2割程度に留め、8割は本題に時間を使うべきです。

また、専門用語を多用することも失敗の原因です。お客さんが理解できない言葉を使うことで、距離感が生まれ、信頼関係の構築が困難になります。中学生でも分かる言葉で説明することを心がけましょう。

さらに、お客さんの質問に対して曖昧な回答をすることも致命的です。分からないことは「分からない」とはっきり伝え、後で正確な情報を提供する姿勢が信頼につながります。

もし初回接客で失敗してしまった場合でも、諦める必要はありません。失敗の原因を冷静に分析し、次回に活かすことが重要です。「今日はお客さんの期待に応えられなかった部分があったかもしれません。次回はより良い提案をさせていただきます」と正直に伝え、改善への意欲を示すことで、むしろ信頼を深めることもできるのです。

3-3.ヒアリングで本音を引き出すテクニック

続いて、ヒアリングで最も重要なポイントについて解説します。多くの営業マンがヒアリングで失敗する理由は、表面的な質問しかしていないからです。

効果的なヒアリングのコツは、「なぜ」を3回繰り返すことです。お客さんが「広い家が欲しい」と言ったら、「なぜ広い家が必要なのですか?」と掘り下げます。さらに「なぜそう感じるのですか?」と続けることで、本当のニーズが見えてきます。

また、お客さんの話を最後まで聞くことが何より大切です。途中で話を遮ったり、すぐに解決策を提示したりすると、お客さんは「この人は私の話を聞いてくれない」と感じてしまいます。

3-4.提案を断られない伝え方の法則

ヒアリングで得た情報をもとに提案を行う際も、重要な法則があります。最も大切なのは、お客さんの言葉を使って提案することです。

例えば、お客さんが「子供が安心して遊べる環境が欲しい」と言ったなら、「この間取りなら、お子さんが安心して遊べる環境を作ることができます」と、全く同じ表現を使います。これにより、お客さんは「この営業マンは私の気持ちを理解してくれている」と感じるのです。

さらに、提案では具体的な未来の姿をイメージしてもらうことが重要です。商品の機能説明ではなく、「毎朝、このキッチンで家族みんなで朝食を取る姿を想像してみてください」といった具合に、感情に訴える提案を心がけます。

3-5.クロージングで契約を逃さない心構え

クロージングで最も重要な心構えは、遠慮をしないことです。多くの営業マンは「お客さんに迷惑をかけてはいけない」と考えすぎて、肝心な場面で一歩引いてしまいます。

しかし、お客さんは営業マンの積極的な姿勢を期待しています。高額商品を購入する際、お客さんは「背中を押してもらいたい」と思っているのです。だからこそ、自信を持って「いかがでしょうか?」と提案することが大切です。

また、クロージングでは小さなYESを積み重ねることが効果的です。具体的な実践例として、以下のような段階的なアプローチを使います。

まず、「この色はお気に入りですか?」「このサイズで問題ございませんね?」といった確認から始めます。次に、「この機能は便利ですよね?」「お客さんのご希望にピッタリですね?」と価値を確認します。

そして、「ご家族の皆さんにも喜んでいただけそうですね?」「これなら安心してお使いいただけますね?」と感情面にも触れます。このような小さな合意を重ねることで、最終的な大きな決断につなげていきます

重要なのは、これらの質問が自然な会話の流れの中で出てくることです。機械的に質問するのではなく、お客さんの反応を見ながら、適切なタイミングで確認していくことが成功の鍵となります。

4.営業マンが陥りがちな3つの間違い

ここまで営業の正しいステップとポイントを解説してきましたが、多くの営業マンが共通して犯してしまう間違いがあります。これらの間違いを理解し、回避することで、営業成績を大幅に改善することができるでしょう。

実は、これらの間違いは一見すると「お客さん想い」に見えるため、多くの営業マンが良かれと思って行っています。しかし、実際にはお客さんにとってもマイナスになる行動なのです。

営業マンが特に陥りやすい間違いは、以下の3つです。

営業マンが陥りがちな3つの間違い
  • 雑談に時間をかけすぎる間違い
  • 次回アポを目標にしてしまう間違い
  • お客さんの顔色ばかり気にする間違い

それぞれの間違いとその回避方法について詳しく解説していきます。

4-1.雑談に時間をかけすぎる間違い

最も多い間違いが、雑談に必要以上の時間を費やすことです。多くの営業マンは「お客さんとの距離を縮めるため」と考えて雑談を重視しますが、これは大きな勘違いです。

お客さんは貴重な時間を割いて来店しています。天気の話や趣味の話を延々と続けられても、「早く本題に入ってほしい」と感じているのが実情です。雑談は全体の2割程度に留め、残りの時間は本題に集中すべきです。

本当に距離を縮めたいなら、お客さんの悩みを解決することに集中しましょう。適切な解決策を提示することで、雑談以上に深い信頼関係を築くことができます。

4-2.次回アポを目標にしてしまう間違い

2つ目の間違いは、初回接客の目標を次回アポの取得に設定してしまうことです。これは営業活動において最も大きな機会損失につながります。

お客さんは初回接客時に最も期待を抱いています。この期待に応えることができれば、その場で契約に進むことも十分可能です。にもかかわらず、「まだ早い」と判断して次回に持ち越すことで、お客さんの熱が冷めてしまうのです。

実際に、初回接客で契約を目指す姿勢を持つことで、営業成績は飛躍的に向上します。そのためには、見積書や契約に必要な書類を事前に準備しておくことが不可欠です。

4-3.お客さんの顔色ばかり気にする間違い

3つ目の間違いは、お客さんの顔色を気にしすぎることです。「嫌がられるのではないか」という恐怖心から、積極的な提案ができなくなってしまうのです。

しかし、お客さんは営業マンの専門的な意見を求めています。「この商品はお客さんには向いていません」「むしろこちらの方がお客さんのためになります」といった率直な意見こそが、信頼を獲得する鍵となります。

真のお客さん想いとは、お客さんにとって本当に価値のあることを伝えることです。時には厳しいことも伝える勇気を持つことで、お客さんからの信頼を勝ち取ることができるのです。

5.営業で人生を変える堤式マインドセット

営業の技術的な部分を習得することも大切ですが、それ以上に重要なのが営業に対する考え方です。営業を単なる「商品を売る仕事」として捉えるか、「お客さんの人生を豊かにする仕事」として捉えるかで、結果は大きく変わってきます。

ここからは、営業を通じて人生を変えるための根本的な考え方について解説していきます。この考え方を身につけることで、営業という仕事に誇りを持ち、長期的に成果を出し続けることができるでしょう。

5-1.営業を通じた自己実現の考え方

営業は自己実現の手段として捉えるべきです。多くの人が「早くFIREしたい」「楽して稼ぎたい」と考えますが、これでは本当の幸せは得られません。

人間はビジネスを通じて生きがいを見出し、成長していくことで真の満足感を得ることができます。営業という仕事は、お客さんの課題を解決し、感謝される素晴らしい職業です。この価値を理解することで、常にワクワクする日常を送ることができるのです。

月収100万円を安定的に稼げるようになった営業マンの生活を具体的に想像してみてください。都心の便利な場所に住み、子供を私立の良い学校に通わせることができます。週末は家族でゴルフを楽しんだり、年に3回は海外旅行に出かけることも可能です。

さらに重要なのは、経済的な余裕だけではありません。営業で成功することで得られる自信と社会的地位は、あなたの人生のあらゆる場面でプラスに働きます。同窓会では「すごいね」と言われ、子供は「お父さん(お母さん)の仕事は格好いい」と誇りに思うでしょう。

副業で月10万円程度稼ぐことに時間を使うよりも、本業の営業で月収100万円を安定的に稼げるようになることの方が、はるかに価値があります。営業職は学歴や資格に縛られず、努力次第で大きな成果を得られる唯一無二の職業なのです。

5-2.お客さんに貢献する本当の意味

営業における真の貢献とは、お客さんの潜在ニーズを満たすことです。お客さんが「欲しい」と言ったものをそのまま提供するだけでは、本当の貢献とは言えません。

私が忘れられないエピソードがあります。ある住宅営業マンが、予算の都合で安い住宅を希望していたお客さんに対して、「お子さんの将来を考えると、もう少し良い環境の方が良いのではないでしょうか」と提案しました。最初は渋っていたお客さんでしたが、最終的にはその営業マンの提案を受け入れ、少し予算を上げて購入されました。

5年後、そのお客さんから手紙が届きました。「あの時、背中を押してくれて本当にありがとうございました。子供が毎日楽しそうに遊んでいる姿を見て、あなたの提案が正しかったと実感しています」という内容でした。その営業マンは、この手紙を読んで涙が出たと言います。

これこそが営業の本当の価値です。単に商品を売るのではなく、お客さんの人生をより良くするお手伝いをする仕事なのです。このような経験を積み重ねることで、営業という仕事に深い誇りと使命感を持つことができます。

例えば、お客さんが「安い商品が欲しい」と言ったとします。しかし、よくヒアリングすると、本当は「長く使える良い商品が欲しいが、予算が心配」という気持ちが隠れていることがあります。この場合、単に安い商品を勧めるのではなく、予算内で最も価値の高い商品を提案することが真の貢献です。

誠実さと率直さを持って、お客さんにとって本当に価値のある提案をする。これが営業マンに求められる姿勢なのです。

5-3.ビジネスとプライベートのハイブリッド人生

最後に、人生設計について考えてみましょう。多くの人が「ビジネスとプライベートは完全に分ける」という考えを持っていますが、これでは人生を最大限に活用することができません。

真に豊かな人生とは、ビジネスとプライベートがハイブリッドされた状態です。営業で得た知識や経験が私生活を豊かにし、私生活での学びが営業に活かされる。このような相乗効果を生み出すことで、人生全体の質を向上させることができます。

営業で成功した後の具体的な生活を想像してみてください。平日は充実した営業活動で成果を上げ、夕方には家族との時間を大切にします。土曜日は子供のサッカーの試合を観戦し、日曜日は家族でゴルフを楽しむ。年末年始はハワイで過ごし、夏休みには家族でヨーロッパ旅行に出かけます。

経済的な余裕があることで、子供に最高の教育機会を提供することができます。英会話教室、プログラミング教室、音楽教室など、子供が興味を持ったことを全てサポートできる環境を整えることができるのです。

さらに、営業で培ったコミュニケーション能力や人間関係構築のスキルは、家庭生活でも大いに活かされます。夫婦間の対話が深まり、子供との関係もより良好になるでしょう。営業で成功することで得られる自信は、家族からの尊敬と信頼にもつながります。

営業で成功することは、単に収入を増やすことではありません。生きがい・成長・自尊心を持ち合わせたビジネスマンになることで、人生そのものを充実させることができるのです。

6.明日から実践できる3つのアクションプラン

ここまで営業の流れやポイントについて解説してきましたが、知識を得ただけでは成果は出ません。実際に行動に移すことで初めて結果が変わります

この記事を読んだ明日から実践できる具体的なアクションプランをお伝えします。これらを順番に実行することで、確実に営業スキルが向上し、成果につながるでしょう。

まず取り組むべき3つのアクションプランがこちらです。

明日から実践できる3つのアクションプラン
  • 今日から始める事前準備の徹底化
  • 初回接客での雑談時間を2割以下に削減
  • クロージング話法の練習とロールプレイ

これらの実践状況を管理するために、以下のチェックリストを活用してください。毎日の営業活動後にチェックすることで、着実にスキルアップを図ることができます。

▼営業実践チェックリスト(週間)
項目
【事前準備】
お客さん情報収集
競合情報確認
資料・見積準備
【初回接客】
雑談時間2割以下
本題への移行スムーズ
ヒアリング十分実施
【クロージング】
積極的な提案実施
沈黙を恐れない
契約話法を使用
【結果】
商談件数
成約件数
成約率
※このチェックリストを毎日記録することで、営業スキルの向上を客観的に把握できます

それぞれの具体的な実践方法について詳しく解説していきます。

6-1.今日から始める事前準備の徹底化

明日からすぐに始められるのが、お客さん情報の収集シート作成です。来店予約があるお客さんについて、以下の項目を必ず事前に調べてメモしておきましょう。

まず、なぜ今このタイミングで検討しているのかの理由を把握します。引っ越し、結婚、出産、転職など、ライフイベントの背景を理解することで、適切な提案ができるようになります。

次に、予算の目安と決定権者を確認します。電話での予約時や事前のやり取りで、「どの程度の予算をお考えですか?」「ご家族でのご相談になりますか?」と自然に聞いておくことが大切です。

最後に、競合他社の情報も収集しておきます。「他にもご検討されている会社はございますか?」と聞くことで、自社の優位性をアピールする準備ができます。

6-2.初回接客での雑談時間を2割以下に削減

明日からの接客では、雑談は最初の5分以内に収めることを意識してください。天気の話などは1〜2分程度にとどめ、すぐに本題に入る習慣をつけましょう。

具体的には、「本日はお忙しい中お時間をいただき、ありがとうございます。早速ですが、どのような点でご検討をお始めになったのでしょうか?」と切り出します。

この時、お客さんが「いきなりですね」と反応しても、「貴重なお時間を有効に使っていただきたくて」と理由を説明すれば、むしろ好印象を持たれることが多いのです。

6-3.クロージング話法の練習とロールプレイ

最も重要なのが、クロージング話法の練習です。明日からできる練習方法として、同僚や家族を相手にしたロールプレイが効果的です。

「いかがでしょうか、お気に召していただけましたでしょうか?」「それでは、こちらでお手続きを進めさせていただいてよろしいでしょうか?」という基本的な話法を、自然に言えるまで練習してください。

また、鏡を見ながら表情と話し方の練習も行いましょう。自信を持った表情と穏やかな口調で話せるようになることで、お客さんも安心して決断していただけるようになります。

おわりに

営業は決して才能や特殊な能力が必要な仕事ではありません。正しい手順と科学的なアプローチを身につければ、誰でも必ず結果を出すことができます。

本記事でお伝えした5つのステップと各ポイントを実践することで、あなたも安定的に成果を出せる営業マンになることができるでしょう。特に重要なのは、9割の顧客が初回で購入を決めるという事実を理解し、初回接客に全力を注ぐことです。

また、営業で陥りがちな3つの間違いを回避し、お客さんの本当のニーズに応える姿勢を持つことで、長期的な信頼関係を築くことができます。

私はこの30年間で数百名の営業マンを指導してきましたが、正しい手法を学んだ営業マンが人生を変える瞬間を何度も目の当たりにしてきました。

実際の成功事例をご紹介しましょう。ある新人営業マンは、入社3ヶ月目まで月間契約数が1件程度でした。しかし、この記事でお伝えしたような手法を実践した結果、4ヶ月目に5件、6ヶ月目には8件の契約を獲得しました。1年後には月収が入社時の3倍になり、「営業の仕事が楽しくて仕方がない」と話してくれました。

また、ベテランでありながら伸び悩んでいた営業マンは、初回接客重視のアプローチに変えることで、成約率が従来の2.5倍に向上しました。「今まで何をやっていたのか分からない」と言いながらも、新しい手法を素直に受け入れ、安定的に成果を出し続けています。

あなたも必ず変わることができます。今この瞬間から行動を起こせば、3ヶ月後には営業成績が向上し、1年後には全く違う人生を歩んでいることでしょう。同期との差に悩むことも、家族への経済的な心配をすることもなくなります。

営業を単なる「売る仕事」として捉えるのではなく、お客さんの人生を豊かにする崇高な仕事として考えてください。この考え方を持つことで、営業という職業に誇りを持ち、人生全体を充実させることができるのです。

あなたの営業人生が素晴らしいものになることを心から確信しています。今日から早速、この記事の内容を実践してみてください。まずは明日の接客から、雑談時間を短縮し、事前準備を徹底することから始めましょう。きっと、今まで見えなかった成功への道筋が明確に見えてくるはずです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です