営業で必要なスキルは5つだけ!誰でも上達できる方法を徹底解説

営業で必要なスキルは5つだけ!誰でも上達できる方法を徹底解説

「今の自分には営業の才能がないのかもしれない…」
「同期と比べて成績が伸び悩んでいて、このままでは会社を辞めなければいけないのでは…」

このように悩んでいる営業マンの方は少なくないでしょう。営業職に就いて数年が経っても思うような結果が出せず、自分に何が足りないのか分からずに苦しんでいる方も多いはずです。

実は、営業での成功は才能や性格ではなく、正しい理論とプロセスを学んで実践できるかどうかで決まります。私は15年の営業経験と15年の営業マネージャー経験の中で、数多くの営業マンを見てきましたが、営業の基本的なスキルを身につければ、誰でも確実に成果を出せるようになることを実感してきました。

この記事では、私の経験を基に、営業で本当に必要なスキルと、それらを確実に身につける方法をお伝えしていきます。

▼この記事で分かること

  • 営業は誰でも成功できるスキルの世界だということ
  • 営業に本当に必要な5つの核心的なスキル
  • 営業スキルを確実に身につける3つのステップ
  • すぐに実践できる具体的な上達方法

1.営業は誰でも成功できるスキルの世界

「営業は才能だ」という言葉を耳にしたことがある方も多いでしょう。確かに、生まれ持った才能があれば有利かもしれません。しかし、営業の成功に才能は必要ありません。必要なのは、正しい理論を理解し、効果的なプロセスを実践する力です

1-1.営業の成否は才能や性格ではなく、正しい理論とプロセスで決まる

私はこれまで2000人以上の営業マンと関わってきましたが、その経験から確信を持って言えることがあります。それは、営業での成功は、その人の性格や才能とは全く関係がないということです。

実際、私が指導してきた営業マンの中には、口下手な人も、人見知りの人も、押しの弱い人もいました。しかし、そういった方々も、正しい理論とプロセスを学び、実践することで、必ず成果を出せるようになっていきました。

なぜなら、営業は科学だからです。お客様の心理を理解し、適切なタイミングで効果的なアプローチを行う。これは、才能ではなく、誰でも習得できるスキルなのです。

1-2.なぜスキルを学ぶことが成功への近道なのか

スキルを学ぶことが成功への近道である理由は、実は単純です。それは、お客様の行動には必ずパターンがあり、そのパターンに対する効果的なアプローチ方法が既に確立されているからです。

例えば、お客様が商品の価格を尋ねてきたとき。これは単純に値段を知りたいわけではなく、「予算内で購入できるかどうか」を確認したいという心理が隠れています。この心理を理解していれば、価格を伝えた後の効果的なアプローチが分かります。

このように、営業には明確な理論とプロセスが存在します。新人営業マンが早期に成果を出せるのは、恐怖心から必死に勉強して、この理論とプロセスをしっかりと実践しているからなのです。

つまり、成功している営業マンは、生まれ持った才能で結果を出しているわけではありません。正しい理論を理解し、効果的なプロセスを実践しているだけなのです。ですから、あなたも同じように成功することができます。

2.本当に必要な5つのコア営業スキル

営業スキルと一言で言っても、実に様々なものがあります。しかし、これまでに数百名の営業マンを指導してきた経験から、本当に重要なスキルは5つだけだと確信しています。これらのスキルさえ身につければ、必ず成果を出せるようになります。

重要なのは、これらのスキルは特別な才能がなくても、正しい方法で学び、実践することで必ず身につけられるということです。順番に見ていきましょう。

2-1.初回で契約を決める【質問力】

高額商品の営業において、9割の顧客は初回の商談で購入を決めています。つまり、初回の商談で契約を決められるかどうかが、営業の成否を大きく左右するのです。

そのカギを握るのが「質問力」です。効果的な質問には以下の3つのポイントがあります。

  • お客様の本質的なニーズを引き出す質問
  • 予算感を自然に確認できる質問
  • 決定権者を特定する質問

順番に解説していきます。

【お客様の本質的なニーズを引き出す質問】
単なる世間話や表面的な質問では、顧客の本当のニーズを引き出すことはできません。例えば、「予算はいくらですか?」と直接聞くのではなく、「具体的にどのような商品をお探しですか?」と質問することで、予算感も含めた本質的なニーズが見えてきます。

【予算感を自然に確認できる質問】
「具体的にどのような機能を重視されていますか?」「それはどのような目的でしょうか?」といった質問を重ねることで、自然と予算感が見えてきます。

【決定権者を特定する質問】
「他にご相談される方はいらっしゃいますか?」「具体的な導入時期はお決まりでしょうか?」といった質問で、誰が決定権を持っているのかが分かります。

私の経験では、質問の90%は事前に準備できます。お客様の業界や立場によって、抱えている課題やニーズには必ずパターンがあるからです。この準備された質問を適切なタイミングで投げかけることで、商談は自然と成約に向かっていくのです。

2-2.顧客の本音を引き出す【傾聴力】

質問力と並んで重要なのが、顧客の話を正しく聞き取る「傾聴力」です。お客様は最初から本音を話してくれるわけではありません。話を丁寧に聞き、信頼関係を築いていく中で、徐々に本音を話してくれるようになります

私が指導してきた営業マンの多くは、最初は「聞く」ということを軽視していました。しかし、顧客の話を真摯に聞き、適切な相づちを打ち、時には沈黙も大切にする。そうした姿勢を意識的に実践することで、顧客との信頼関係は着実に深まっていきます。

例えば、お客様が「まだ検討中です」と言った時。多くの営業マンはすぐに「では、こういった特徴がありますが…」と商品説明を始めてしまいます。しかし、本当に効果的なのは「具体的にどのような点を検討されているのでしょうか?」と問いかけ、じっくりと話を聞くことなのです。

2-3.商品価値を伝える【プレゼン力】

質問力と傾聴力で顧客の本音を引き出せたら、次は商品の価値を正しく伝える番です。優れた営業マンは、商品の特徴を単に説明するのではなく、その価値をお客様の立場に立って伝えることができます

例えば住宅営業で「床暖房は100万円です」と伝えるのと、「床暖房があれば、お子様が冬でも床で安心して遊べます」と伝えるのでは、全く違う印象を与えます。商品の特徴を、お客様の生活がより良くなるイメージと結びつけて伝えることが重要なのです。

このスキルは、練習を重ねることで確実に向上していきます。私が指導してきた営業マンたちも、最初は商品説明に終始していましたが、お客様の立場に立った価値の伝え方を意識的に実践することで、必ず上達していきました。

2-4.信頼を勝ち取る誠実な【対応力】

営業は人と人との信頼関係が基本です。お客様は「商品」ではなく「人」から買う時代です。つまり、あなたという人間を信頼できるかどうかが、契約の決め手となるのです

信頼を勝ち取るために最も重要なのは、誠実な対応です。例えば、商品の短所を隠すのではなく、「この点は他社製品の方が優れています。ですが、この部分で弊社製品には大きな価値があります」と正直に伝える。このような誠実な姿勢こそが、深い信頼関係を築く土台となります。

特に重要なのは、「できないこと」をはっきりと伝える勇気です。「検討してみます」と濁したり、「なんとかなるかもしれません」と曖昧な希望を持たせたりすることは、後々大きな失望を生む原因となります。その場で断るのは勇気がいりますが、できないことは「申し訳ありませんが、それは困難です」とはっきり伝え、その上で代替案を提示する。このような誠実な対応こそが、長期的な信頼関係を築く基礎となるのです。

また、誠実な対応は、アフターフォローの場面でも重要です。例えば、納品後に問題が発生した場合、言い訳をせず、まず謝罪し、具体的な解決策を提示する。このような誠実な対応の積み重ねが、「この営業マンなら安心して任せられる」という深い信頼へとつながっていきます

初回の商談で契約を決めることも大切ですが、それ以上に重要なのは、お客様との長期的な信頼関係を築くことです。なぜなら、信頼関係が深まれば、そのお客様から新たな案件を紹介していただけるようになり、さらには「あの営業マンに任せたい」と指名をいただけるようになるからです。

2-5.心理的な抵抗を下げる【雰囲気作り】

最後に重要なのが、お客様の心理的な抵抗を下げる雰囲気作りです。どんなに素晴らしい提案でも、お客様が緊張や警戒心を感じていては、その価値は正しく伝わりません

具体的には、初回商談の最初の2割程度は、お客様が落ち着いて話せる雰囲気作りに時間を使います。ただし、ここで重要なのは、必要以上に世間話に時間を使わないことです。適度な雰囲気作りの後は、スムーズに本題に入ることが大切です。

営業マンの中には「もっと信頼関係を築いてから本題に入ろう」と考える人もいますが、それは間違いです。むしろお客様は、自分の課題や要望について真剣に話し合える時間を求めているのです。適度な雰囲気作りの後は、誠実に本題に入ることで、お客様との信頼関係は自然と深まっていきます。

3.営業スキルを確実に身につける3つのステップ

これまで説明してきた5つの核心的なスキルは、正しい手順で学べば、誰でも必ず身につけることができます。最も重要なのは、闇雲に練習するのではなく、効果的なステップを踏んで着実に成長していくことです。ここからは、営業スキルを確実に身につけるための3つのステップを詳しく説明していきます。

3-1.【Step1】自分の強みと弱みを把握する

スキルアップの第一歩は、現状の自分を正確に把握することです。営業の成績が伸び悩む最大の原因は、自分に何が足りないのかが分からないまま、やみくもに努力を続けてしまうことにあります

具体的には、先ほど説明した5つの核心的なスキルについて、自分の現在のレベルを冷静に分析してみましょう。例えば、「質問力は十分だが、プレゼン力が弱い」「傾聴力には自信があるが、雰囲気作りが苦手」といった具合です。

この分析は、できれば上司や先輩にも意見をもらうと良いでしょう。私の経験では、自己分析だけでは気づけない弱点が、周囲の目から見えていることが多いためです。

3-2.【Step2】弱点を克服する具体的な行動計画を立てる

自分の強みと弱みが分かったら、次は具体的な行動計画を立てます。ここで重要なのは、「できるようになりたい」という漠然とした目標ではなく、「明日から具体的に何をするか」を明確にすることです

例えば「プレゼン力を上げたい」という目標があれば、「毎朝始業前の30分間、商品説明の練習をする」「週に1回、先輩の商談に同席させてもらい、説明の仕方を学ぶ」といった具体的な行動に落とし込みます。

このとき大切なのは、一度にすべての弱点を改善しようとしないことです。まずは最も重要な1つか2つの弱点に焦点を絞り、そこを徹底的に改善することを目指しましょう。

3-3.【Step3】日々の営業活動で意識的に実践する

最後は、立てた計画を実践に移すステップです。ここで最も重要なのは、日々の営業活動の中で、意識的にスキルアップの機会を作ることです

多くの営業マンは「今日は大切な商談があるから、新しい取り組みは控えよう」と考えがちです。しかし、それでは永遠に成長はありません。むしろ「今日の商談こそ、新しいスキルを試す絶好の機会だ」と考えることが大切です。

例えば、商談の前に「今日は特に〇〇を意識しよう」と具体的なテーマを決めておく。商談後には「〇〇の部分は上手くいった」「△△の場面ではもっと違う対応ができたかもしれない」と振り返る。このような意識的な実践と振り返りの積み重ねが、確実なスキルアップにつながっていくのです。

4.すぐに実践できる営業スキル向上の具体策

これまでお伝えしてきた内容を、明日からすぐに実践できる具体的な行動に落とし込んでいきましょう。理論を知っているだけでは意味がありません。実践あるのみです。しかし、ただ漠然と実践するのではなく、効果的な方法で実践することが重要です

4-1.毎日の営業前に行う5分間の準備習慣

営業の成否は、その日の最初の5分間で大きく変わります。多くの営業マンは、朝一番から慌ただしく動き始めてしまいますが、それでは1日中後手に回ってしまいます

私は15年の営業経験の中で、毎朝必ず行っていた習慣があります。それは、その日の最初の商談で話すことを、頭の中で1回通すことです。単に商品説明を復習するのではありません。

「この商談ではどんな質問をしようか」
「お客様からどんな反応が返ってくるだろうか」
「その反応に対して、自分はどう応えようか」

このように、具体的な商談の流れをイメージしていきます。これだけで、実際の商談での対応力は格段に向上します。なぜなら、頭の中で一度経験したことは、実際の場面でもスムーズに対応できるからです。

4-2.商談後に行う振り返りの3つのポイント

毎日の振り返りも、成長のために欠かせません。しかし、ただ漠然と「今日はどうだったかな」と考えても、具体的な改善にはつながりません。効果的な振り返りには、明確なポイントが必要です。

以下の3つのポイントを意識して振り返りを行いましょう。

  • お客様の反応が良かった瞬間を分析する
  • 会話が停滞した場面を振り返る
  • 次回の商談での改善点を明確にする

それぞれ詳しく見ていきましょう。

【お客様の反応が良かった瞬間を分析する】
お客様の反応が特に良かった瞬間を思い出し、なぜその瞬間に良い反応が得られたのか、具体的な言葉や態度を思い出してみましょう。

【会話が停滞した場面を振り返る】
なぜその場面で話が途切れてしまったのか。どんな質問や説明があれば、もっとスムーズに進んだのか。こうした分析が、次回への具体的な改善につながります。

【次回の商談での改善点を明確にする】
単に反省で終わるのではなく、必ず次の行動につなげることが重要です。その日気づいた改善点は、すぐにメモに残しておきましょう。

4-3.1ヶ月で確実に成長を実感できる行動指針

毎日の準備と振り返りを継続していくことで、着実に成長は積み重なっていきます。しかし、成長を実感できないと、モチベーションを維持するのは難しいものです。そこで重要になるのが、1ヶ月という具体的な期間を区切って、意識的に成長を実感することです

まず月初めに、その月に特に意識する行動目標を決めましょう。例えば「初回商談での質問の数を増やす」「お客様の話を最後まで遮らずに聞く」といった具体的な目標です。この目標は、手帳やスマートフォンのメモ帳に必ず書き留めておきます。

そして毎日の商談で、この目標を意識して行動します。日々の振り返りでは、その日の商談でどれだけ目標に近づけたかを確認します。些細な進歩でも、それを実感できることが大切です。

進歩を実感できない日があっても、決して焦る必要はありません。むしろ、そういった日があることを想定しておくことが大切です。なぜなら、成長は直線的ではなく、必ず停滞期があるものだからです。

大切なのは、1ヶ月間継続して意識し続けることです。そうすれば、月末には必ず成長を実感できるはずです。その実感が、次の月の成長への大きな原動力となっていくのです。

おわりに

営業スキルは、誰にでも身につけることができます。必要なのは、正しい理論を理解し、効果的なプロセスを実践する努力です。

この記事でお伝えした内容は、決して特別なものではありません。むしろ、当たり前のことばかりかもしれません。しかし、当たり前のことを当たり前に続けることができる人こそが、必ず成果を出せるようになるのです。

私はこれまで2000人以上の営業マンと関わってきましたが、成功者に特別な才能は必要ありませんでした。必要なのは、正しい方法を地道に実践する意志だけです。

明日からでも、この記事でお伝えした具体的な行動を、ぜひ実践してみてください。そして、1ヶ月後には必ず、あなた自身の成長を実感できるはずです。その成長の積み重ねが、いずれ大きな成果となって実を結ぶことを、私は確信しています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です